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正源寺

富山市星井町にある築70年超の本堂・庫裏の建て替えです。
戦後すぐに建てられた元々の本堂は西側道路に正面を向けた造り方で、参道が全く取れず、道路からの引きがとても浅い建築でした。そこで新しい本堂は正面を南側(庫裏側)に取り、庫裏と共通の屋内化されたアプローチを設けて、そのスペースを参道代わりの引きとすることを提案し、承諾、建設に至りました。
本堂を横に向けたことで正面性が希薄になったため、新たに生まれたアプローチを建物の正面と捉え、外観をデザインしました。結果、大変モダンな寺院に生まれ変わりました。
内部は本格的な御堂と座敷からなる本堂と住職ご家族の住まいの場となる庫裏にゾーニング、デザインの面からも明快に別れています。また庫裏内も生活スタイルが異なる3世代が快適に暮らせるように、階ごとで各世代の住環境をつくりました。
昨今、葬祭などの行事をお寺で行うことが少なくなり、かつ檀家としての行事参加も消極的になっている中、新しいお寺の在り方を示す一例になれば良いと考えています。

建設地 富山市星井町
構造規模 木造3階建て
主な用途 寺院(本堂・庫裏)
延床面積 389㎡
写真撮影 スタジオDUCK 内山 昭一