ワークスたかおか2022.3

高岡市立野にある障害者就労継続支援施設「ワークスたかおか」の作業所と社会福祉法人「手をつなぐ高岡」の事務所の建て替えです。
敷地は旧北陸道に面しており、道路に接するように手前に小波スレート張りで大空間の作業室を、奥まった位置に白色の金属板張りの事務所・作業室を配置しています。シンプルな四角形と無機質な外壁材で存在感を抑えたデザインとなっています。道路際の植栽も色彩を抑えた品種を選定することで建築との調和を図りました。
計画は2021年4月から始まりましたが、当時はコロナ禍によるウッドショックに見舞われた時期でした。そこで過大なコスト超過を防ぐため、規格内の木材の適材適所での利用に努めました。大空間の作業室は４ｍの製材柱で造り、その他の居室は３ｍの製材柱に納まるように計画し、横架材も集成材の規格長さに納まるように空間のスパンを定め、徹底的なコスト縮減を図りました。結果、歩留りの良い経済的な建築の実現に繋がりました。
小波スレートの作業室は旧北陸道と並行する国道８号線、能越自動車道からの視認性にも優れています。目立つ建物ではありますが、圧迫感を抑えたデザインとすることで周囲の皆様からも愛される施設となっています。